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2012年08月02日 東電女性殺害事件、再審公判が確定 [現代の性(性犯罪・セクハラ)]

2012年08月02日 東電女性殺害事件、再審公判が確定

8月2日(木)

ブログで、ずっとゴビンダ・プラサド・マイナリ氏の冤罪を主張してきた者として、遅まきながらも再審公判確定の報道に接して、感慨深い。

(参考)
2011年07月21日 東電OL事件、再審の可能性…別人DNA検出
http://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-10-30
2011年10月21日 東電女性社員殺害のDNA鑑定でゴビンダ受刑囚ではない第三者の型 
http://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-10-30-2
2011年10月22日 「東電女性社員殺人事件」の再審開始を!
http://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-10-30-3
2012年06月07日 東電女性社員殺害事件、マイナリ受刑者の再審開始を決定
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/201206070000/

警察と検察がなすべきことは、被害者の身体や犯行現場にDNAを残した人物「X」(真犯人の可能性が大)を見つけ出して真相を解明することだと思う。

再審無罪となればマイナリ氏の無実は明らかになるが、被害者の無念は晴れないのだから。

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東電女性殺害事件、再審公判が確定 高検が特別抗告断念

東京電力女性社員殺害事件で、無期懲役とされたゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告(45)=ネパール国籍=の再審公判が開かれることが確定した。東京高裁が2度にわたり再審開始を認めたのに対し、東京高検が2日、最高裁への特別抗告を見送ることを明らかにした。高裁で開かれる再審では、無罪が言い渡される公算が大きい。

高裁第4刑事部が6月、「第三者が被害者を殺した疑いがある」と再審開始を認めたことに、検察側は異議を申し立てていたが、高裁第5刑事部は先月31日、異議を棄却した。

検察側は最高裁への特別抗告ができるものの、高裁の判断に憲法違反や判例違反がある場合などに限られることから、断念した。ただ、再審公判でも検察側は有罪だと主張し続けるとみられる。

事件は1997年に東京都渋谷区で起きた。強盗殺人罪で起訴されたマイナリさんは一審・東京地裁で無罪とされたが、二審・東京高裁で逆転有罪判決を受けた。最高裁が上告を棄却して無期懲役刑が確定し、服役していた。今年6月の高裁決定で刑の執行停止が認められたため釈放され、すでにネパールに帰国している。

『朝日新聞』2012年8月2日13時30分http://www.asahi.com/national/update/0802/TKY201208020328.html





2011年10月22日  「東電女性社員殺人事件」の再審開始を! [現代の性(性犯罪・セクハラ)]

2011年10月22日  「東電女性社員殺人事件」の再審開始を!

10月22日(土)

1997年(平成9)3月19日に、東京渋谷区円山町のアパート「喜寿荘」の1階空室で、東京電力東京本社に勤務する女性(当時39歳:杉並区永福在住)の絞殺遺体が発見された。

死亡推定時刻は3月8日夜から9日未明の間とされた。

そして、5月20日、警視庁は、不法滞在(オーバーステイ)のネパール人男性ゴビンダ・プラサド・マイナリを強盗殺人容疑で逮捕した。

マイナリ容疑者は、このアパートの隣のビルの4階に不法滞在のネパール人4名と住んでいて、被害者の女性が生前に売春した相手の一人だった。

捜査側は、犯人を特定する直接の証拠を得られず、検察側は状況証拠を複数積み上げることでマイナリ被告が犯人であると立証できるとして、東京地方裁判所に起訴した。

しかし、マイナリ容疑者は、逮捕直後から一貫して容疑を否認した。

2000年(平成12)4月14日、東京地方裁判所(大渕敏和裁判長)での第一審は、現場から第三者の体毛が発見されたことを「解明できない疑問点」として挙げ「第三者が犯行時に現場にいた可能性も否定できず、立証不十分」として、マイナリ被告に無罪判決を言い渡した。

検察側は、4月18日に控訴した。
(この間、無罪判決にもかかわらず、検察がマイナリ氏を再勾留するという問題が起こる)

2000年(平成12年)12月22日、東京高等裁判所(高木俊夫裁判長)の控訴審判決では、犯行直前に被告人が事件現場にいたこと(DNA鑑定により現場に残された使用済みコンドーム内の精 液と現場に残された体毛が被告と一致)と、事件直後に金を工面できたこと」などいくつかの状況証拠を理由に、マイナリ被告を有罪とし、無期懲役を言い渡した。

弁護側は、上告した。

2003年(平成15年)10月20日、最高裁判所は上告を棄却し、マイナリ被告の無期懲役の有罪判決が確定した。

マイナリ容疑者が犯人である直接的な証拠がなく、状況証拠の積み上げだけで、しかも容疑者は完全否認、裁判所の判断も1審無罪、2審逆転有罪と分かれ、現在なら、冤罪の可能性がもっと疑われてよい事件だった。

しかし、当時のマスメディアは、東京電力という日本を代表する大企業のエリート女性社員が、勤務後、夜毎のように渋谷円山町の路上に立って、売春を行っていたことに興味・関心が集中し、容疑者が冤罪である可能性については、あまり議論が高まらなかった。

この事件が起こった頃は、私がいちばん夜遊びをしていた頃で、事件、とりわけ被害女性の行動と心理に強い関心を持った。
早い話、他人事ではなかったのだ。

事件の細部が明らかになった後、ほぼ同じ時間に被害女性の行動をたどるように円山町を歩いてみたりした。

また、この事件を詳細に検証した佐野眞一『東電OL殺人事件』(新潮社、2000年)も精読した。

その結果、私なりに、マイナリ氏が犯人であるとする判決に釈然としないものを強く感じた。

当時、日本に数多く出稼ぎに来ていた南アジア系(インド、ネパール、バングラディシュなど)や西アジア系(イラン、トルコなど)の人は、男女共に来日している(むしろ女性が圧倒的に多い)東南アジア系(台湾、タイ、フィリピンなど)と違って、ほとんど男性だけが来日していた。

同国人の女性はいない、さりとて日本人女性にはなかなか相手にしてもらえないということで、彼等は一般にSexの機会に恵まれていなかった。

したがって、売春婦であっても、被害女性のように安い料金(5000円)でSexの相手をしてくれる存在は、極めて貴重だったはずだ。

そんな得難い存在を、果たして殺してしまうだろうか?

殺してしまえば、またSexの相手に不自由することになる、彼はそれがわかっていたはずだ。

もちろん、なにかのはずみで殺してしまったということは有り得る。
しかし、被害女性が持っていた4万円の金欲しさに、大事なSexの相手を殺してしまうだろうか?

私の心証は、否だった。

さらに、この事件には、解決されていないいくつかの重要な謎がある。

(1)現場から見つかった第三者の体毛は誰のものなのか?
(2)事件直前に現場近くで被害者とともに目撃された男性は誰なのか?
(3)マイナリ被告人が働いていた(千葉県)海浜幕張駅近くの料理店で22時の閉店まで働いた場合、殺害時刻とされる23時30分前後まで(京王井の頭線)神泉駅近くの現場にたどり着けるか。
着けたにしても、Sexをして上で殺害する時間は取れたのか?
(4)被害者の定期券が、3月12日、被告人が土地勘のない豊島区の民家の庭で発見されたのはなぜか?

控訴審が、上記の謎に一つとして答えることなく、有罪判決を下したのは「疑わしきは被告人の利益に」という原則を踏みにじったものと感じた。

収監されたマイナリ受刑者は、2005年(平成17)3月24日、獄中から東京高裁に再審を請求した。

そして、今年になって、新たなDNA鑑定の結果が次々に明らかになり、それらはマイナリ受刑者(血液型B型)以外の第三の男(X男:血液型0型)の存在を示唆するものばかりだった。

殺害現場の部屋の床に残されていた体毛     X男
女性の膣内から採取された精 液          X男 (新証拠)
被害女性の右胸部周辺から検出された唾液   X男 (新証拠)
被害女性の陰部から検出された付着物      X男 (新証拠)
被害女性の肛門周辺から検出された付着物   X男 (新証拠)

トイレの便器に浮かんでいた        マイナリ受刑者
コンドームから採取された精 液(遺留時期をめぐり議論あり)    
殺害現場の部屋の床に残されていた体毛   マイナリ受刑者

少なくとも「犯行直前に事件現場にいた可能性があるのはマイナリ受刑者だけ」という検察・高裁の主張は、客観的証拠によって崩れたと思われる。

それでも、女性が殺害される直前に最後に性交した男性は、ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者しか有り得ない(だから犯人である)と、検察や裁判所は主張し続ける。

こんな非論理的なことは許されるべきではない。
速やかに再審を開始すべきだと思う。

2011年10月21日 東電女性社員殺害のDNA鑑定でゴビンダ受刑囚ではない第三者の型 [現代の性(性犯罪・セクハラ)]

2011年10月21日 東電女性社員殺害のDNA鑑定でゴビンダ受刑囚ではない第三者の型

10月21日(金)

1997年(平成9)3月に東京電力の従業員だった女性が東京都渋谷区円山町のアパートで殺害されたいわゆる「東電OL殺人事件」の犯人として強盗殺人罪で無期懲役が確定しているネパール人男性ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者の再審請求審で、新たなDNA鑑定の結果が判明した。

殺害現場の部屋の床に残されていた体毛     X男
女性の膣内から採取された精 液          X男 (新証拠)
被害女性の右胸部周辺から検出された唾液   X男 (新証拠)
被害女性の陰部から検出された付着物      X男 (新証拠)
被害女性の肛門周辺から検出された付着物   X男 (新証拠)

トイレの便器に浮かんでいた        マイナリ受刑者
コンドームから採取された精 液(遺留時期をめぐり議論あり)    
殺害現場の部屋の床に残されていた体毛   マイナリ受刑者


それでも、女性が殺害される直前に最後に性 交した男性は、ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者しか有り得ない(だから犯人である)と、検察や裁判所は主張し続ける。

これが日本の司法のレベル。

ちなみに、東京電力東京本店企画部経済調査室副長だった被害者女性(当時39歳)の直属の上司(取締役企画部長)が現在の東京電力会長の勝俣恒久氏である。

勝俣会長に、この事件のこと、被害者女性のことを聴いてみたいと思うのは、私だけでないと思う。

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東電OL殺害、物証3点が第三者DNA型と一致

東京電力女性社員殺害事件で無期懲役が確定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の再審請求審で、東京高検が追加で行っている15点の物証のDNA鑑定の結果、被害女性の右胸から検出された唾液など3点のDNA型が、女性の体内から採取されたマイナリ受刑者以外の第三者(X)の精 液と一致したことが21日、わかった。

殺害現場の部屋に残された体毛のDNA型とも一致しており、女性が事件当日、この第三者と現場で性交した可能性がさらに高まったことになる。再審開始の判断に大きな影響を与えそうだ。

高検から同日、追加鑑定の結果を伝えられた弁護団は記者会見で、「マイナリ受刑者以外の人物の犯行という弁護側の主張を裏付ける結果で、速やかに再審が行われるべきだ」と述べた。

『読売新聞』2011年10月21日21時54分
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111021-OYT1T01163.htm?from=main2

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東電女性社員殺害:DNA「第三者の型」 東京高検が開示

東京電力の女性社員が遺体で発見されたアパート=東京都渋谷区で1997年撮影 東京電力の女性社員殺害事件(97年)で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の再審請求審で、東京高検が実施したDNA型鑑定の結果が一部開示され、被害者の右胸部や陰部、肛門周辺から採取された付着物のDNA型が、被害者の体内に残っていた第三者の精 液の型とほぼ一致したことが21日、分かった。これらの付着物からマイナリ受刑者の型は検出されなかった。

高検から結果を開示された弁護団が同日明らかにした。

弁護団によると、今回結果が出たのは、(1)口や唇の周辺(2)左胸部周辺(3)右胸部周辺(4)陰部(5)肛門周辺--の付着物5点。弁護団は(4)(5)については「第三者の型とおおむね一致した」とし、(3)については「別の鑑定方法で一致した」という。(1)と(2)については「型がはっきりしない部分もあり評価は控えたい」とした。

再審請求審では、東京高検が9月、被害者の胸部に付着した唾液とみられる液体や陰部、肛門の周辺の付着物、首の微物などの試料計42点を新たに弁護団に開示。右胸部の付着物は、捜査段階の鑑定でもマイナリ受刑者の血液型(B)の反応は出ておらず、弁護団は開示を受け「受刑者の犯人性に疑いを生じさせる新しい重要証拠」とする意見を東京高裁に提出した。42点のうち弁護団が同意した15点について、東京高検が先行して鑑定を実施。今回の結果は弁護団の主張を補強するものとみられる。残りの10点についても、結果が分かり次第随時、弁護側に開示されるという。

今回の鑑定とは別に、高検が7月に開示した鑑定結果でも、精 液の型はマイナリ受刑者のDNA型と異なり、現場のアパート室内に落ちていた3本の体毛と同一とみられるか完全に一致していた。このため被害者が事件当日、第三者と現場の部屋に行った可能性が指摘されていた。

弁護団は今回の結果について「これまでの主張を裏付ける内容で、速やかに再審開始が決定されるべきだ」と評価している。【鈴木一生、山本将克、和田武士】

『毎日新聞』 2011年10月21日 21時40分(最終更新 10月21日 21時58分)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111022k0000m040075000c.html


2011年07月21日 東電女性社員殺害事件、再審の可能性…別人DNA検出 [現代の性(性犯罪・セクハラ)]

2011年07月21日 東電女性社員殺害事件、再審の可能性…別人DNA検出

7月21日(木)

「東電女性社員殺害事件」は、私がいちばん遊んでいた時期に、馴染みのある渋谷という街で、ほぼ同世代の女性が被害者だった事件で、私が大きな関心をもった最初の性犯罪事件だった。

そして、犯人逮捕の時点で、警察の捜査の強引さ、検察の事実認定の不自然さを強く感じ、直観的に冤罪を疑った事件だった。

新証拠の出現で、再審が開始されることを期待する。

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東電OL事件、再審の可能性…別人DNA検出

東京都渋谷区で1997年に起きた東京電力女性社員殺害事件で、強盗殺人罪により無期懲役が確定したネパール国籍の元飲食店員ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)が裁判のやり直しを求めた再審請求審で、東京高検が、被害者の体から採取された精 液などのDNA鑑定を行った結果、精 液は同受刑者以外の男性のもので、そのDNA型が殺害現場に残された体毛と一致したことがわかった。

「(マイナリ受刑者以外の)第三者が被害者と現場の部屋に入ったとは考えがたい」とした確定判決に誤りがあった可能性を示す新たな事実で、再審開始の公算が出てきた。

この事件でマイナリ受刑者は捜査段階から一貫して犯行を否認。同受刑者が犯人であることを直接示す証拠はなく、検察側は状況証拠を積み上げて起訴した。

2000年4月の1審・東京地裁判決は「被害者が第三者と現場にいた可能性も否定できない」として無罪としたが、同年12月の2審・東京高裁判決は逆転有罪とし、最高裁で03年11月に確定した。

マイナリ受刑者は05年3月、東京高裁に再審を請求した。

同高裁は今年1月、弁護側からの要請を受け、現場から採取された物証についてDNA鑑定の実施を検討するよう検察側に求めた。これを受け、東京高検が精 液などのDNA鑑定を専門家に依頼していた。

『読売新聞』2011年7月21日03時01分
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110721-OYT1T00090.htm?from=main2


「『調教師』インタビュー」について [現代の性(性別越境・性別移行)]

2012年10月8日(月・祝)

「『続・たそがれ日記』アーカイブ(性)」に「『調教師』インタビュー」を収録しました。 
http://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-10-07-1
http://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-10-07-2
http://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-10-07-3

ここで言う「調教師」とは、男性を「強制女性化」させることを「仕事」や「趣味」にしている人のことです。
私はある方の紹介で2007年6月にそうした「調教師」の方にお話を聞く機会がありました。

ただ、2時間ほどのインタビューを文字化する途中、荒起こしを終えた段階で作業がストップしてしまい、そのまま未発表になってしまったものです。

理由は、私の研究関心が他に移ったこと、『女装と日本人』(講談社現代新書)出版が決まり、原稿の仕上げに専念しなければならなくなったこと、そして「裏取り」(「調教」された人へのインタビュー)に失敗したためです。

そうした一度、放棄したものを、今更取り出したのは、アーカイブ化のために古いファイルを掘り起こししていて思い出したこともありますが、最近考えていることの資料になるかも、と思ったからです。

それは、現代のセクシュアリティ論は、セクシュアル・オリエンテーション(Sexual Orientation 性的指向)を重視するあまり、セクシュアル・プレファランス(Sexual Preference 性的嗜好)を軽視し過ぎているのではないかということです。

男性を好きになるか、女性を好きになるかというセクシュアル・オリエンテーションを重視する考え方は、ヘテロセクシュアルな(女好き)な男性も、ゲイの男性も、レズビアンの女性も同様で、大きな力を持っています。

それに対して、どんな性的刺激に興奮するかというセクシュアル・プレファランスは、個人的な嗜好であり瑣末なこととして軽視されがちです。
学術的な研究もほとんどありません。

ただ、私のようなトランスジェンダーからすると、そもそも「女好き」「男好き」とは何を基準にするのか?身体か?心か?というところから疑問があります。

加えて、私のようにセクシュアリティの「現場」をかなりディープなところまで見た経験をもつ立場からすると、人間のセクシュアリティ(性行動)はセクシュアル・オリエンテーションだけで語れるような単純なものではなく、そこに多様・多彩なセクシュアル・プレファランスが絡む複雑なものだと思うからです。

実は、最近(2012年9月末)にそんな話をジェンダー&セクシュアリティ研究者である杉浦郁子さん(和光大学准教授)にする機会がありました。
そして、セクシュアル・オリエンテーション一辺倒ではなくもっとセクシュアル・プレファランスを考慮すべきだ、そのためには、もっとセクシュアル・プレファランスを語った資料を集める必要があるという点で一致しました。

ということで、ある特異なセクシュアル・プレファランスを語ったものとして、この「『調教師』インタビュー」を掘りだしてみたわけです。

ただ、録音したMDが見つからず、荒起こししたファイルだけから、文章を(内容を損なわない程度に)整えたので、若干、ニュアンスの再現に問題があるかもしれません。

最後に、せっかくご協力くださったのに、私の怠慢から長い年月、日の目を見ない状況で「お話」を放置してしまったTさんに、お詫びするとともに、あらためて御礼を申し上げます。

「調教師」インタビュー(その3) [現代の性(性別越境・性別移行)]

(承前)
J「『調教』が完成に近づくと醒める?」
T「そうですね。急にじゃないけどやっぱりだんだん醒めて来る。だって、もう奈津美は股間以外の身体も生活も女なんですよ。女の恰好して暮らして身体にチンポ入れられるのがうれしくてたまらないわけで、もうどんどん男の部分がなくなっていく。そうなると、ただの淫乱女なんですよ。そんな女、いくらでもいるでしょう。結局、豊胸手術の後、半年ちょっとで別れました。最後に俺がやったのは、知り合いのニューハーフ・ヘルスへの紹介ですけど、奈津美は嫌がりもせずに面接に行きましたからね。ああ、もう俺のすることはないなってことです」

J「今ではぜんぜん会っていないのですか?」
T「いえ、1月に1度くらいは会ってますよ。客としてですけどね。まあ、あいつを女にした責任みたいなものは自覚してますから、様子見と営業協力ですね」

J「次の『調教』相手は?」
T「探しているんですけどね。なかなか良い玉が見つからないんですよ。順子姐さん、誰かよさそうな娘、紹介してくれませんか(笑)」

J「気にかけておきます。そろそろお約束の時間ですけど、今日のお話のまとめと言うか・・・」
T「なんて言うか・・・、女装している子って、やっぱり程度の差はあれ女になりたいんだと思うんですよ。だけど、奈津美みたいな優柔不断な性格だと、なかなか実行できない。前へ進めないんです。でも俺みたいなのが背中を押してやると、前に進める」

J「『背中を押す』というのは、方向付けて、誘導してやるということですね」
T「そうそう、だから強制女性化って言うのは少し違うと思うんです。奈津美みたいなのは、心の底のどこかで女になりたいって望んでるわけですからね。その願望をかなえてやってるわけですよ。俺が・・・、違うな、俺が奈津美の願望をかなえる手伝いをしてるわけです」

J「潜在している女性化の願望を引き出してやる、ということですか」
T「そうです。引き出して、方向付けて、誘導する。俺もそのことで興奮するわけだけど、菜津美の願望なんだから強制って言うのは違うでしょう」

J「ほんとうに強制的にしたら、犯罪ですからね」
T「そうですよね。強制って形でやっているけど、合意なわけです。俺と菜津美の場合は・・・」

J「今日は、貴重なお話をありがとうございました。すぐにかどうかはわかりませんが、いずれ研究資料として使わせていただきます」

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その後、T氏に教えてもらったメールアドレスで、奈津美さんにインタビューをお願いするメールを出したが、「お会いするのはちょっと・・・済んでしまったことだし・・・」と断られてしまい、対面インタビューは実現できなかった。
ただ、メールのやり取りの中で、いくつかの質問に答えていただき、部分的にインタビューの内容を伝えて確認することはできた。
メールをやり取りした時期は2007年7~8月で、5往復ほどしたところで、メールの返事が途絶えた。
後でT氏に聞くと、店を辞めた(他店に移った)そうだ。

・ 現在(2007年7月時点)も、インタビューに出てくる新宿歌舞伎町のニューハーフ・ヘルスに務めている。
・ T氏に会う前から、女性化願望が有ったのは確か。露出マゾの傾向も有ったと思う。それがT氏に会ってから強まっていった。T氏が「誘導」「背中を押す」と言うのは、そう言われればそうだと思う。
・ 「強制」の形だけど「強制」ではないと言うのも、そうだと思う。
・ 豊胸手術もヘルスに勤めるのも、自分で決めたつもりだけど、成り行きと言えば成り行き。
・ 自分一人だったら、今のような状態にはならなかったと思う。でもそれほど後悔はしていない。
・ 現状に大きな不満はないし、日常生活に特に不便もない。ただ、こういう仕事なので、いつまで続けられるか将来には不安がある。
・ 近々、睾丸切除術をする予定。
・ 今の状態は中途半端なので、将来的にはSRS(性別適合手術)を受けて、戸籍も女性に変えたい。
・ できれば、(女性として男性と)結婚したい。主婦になりたい。
・ 精神科医の(性同一性障害の診断書をもらうための)カウンセリングとかはまだ受けていない。

ちなみに、奈津美さんの容姿は、NH雑誌写真やプロフィールによると、身長164cm。
身体のラインは女性ホルモンによる脂肪の沈着で女性化している(ややぽっちゃりタイプ)。
片側300cc入れた豊胸手術の成果で見事な乳房を持っている。
顔立ちは、顎のあたりに男性だった名残があるが、なかなかの美形である。
髪はショートとセミロングの間くらい。
実年齢(33歳)よりかなり(5歳ほど?)若く見える。

「調教師」インタビュー(その2) [現代の性(性別越境・性別移行)]

(承前)
J「さっき見せていただいた菜津美さんの写真、おっぱい相当大きいですね。これは豊胸手術ですか?」
T「そうです。男を女にするには、髪を長く伸ばすとか、女性ホルモンの注射続けて身体のラインを女っぽくしていくとか、時間がかかることよりも、ともかく、豊胸手術をさせてしまう。それが決定的なんです。奈津美の場合も、調教始めて1年半で豊胸させました。させたって言っても、さっき言ったように無理矢理じゃないですよ。『どうだ、そろそろど~んとおっぱいでかくするか?』って聞いたら、嫌とは言わなかったんで、俺が知り合いの〇〇美容形成の予約を取ってやって、カウンセリングの日も手術の時も車で送ってやっただけです。まあ、電話で先生に『フーゾクで働きたいようだから、思いっきり大きくしてやってください』ってお願はいしておきましたけどね。でも、後で聞いたら、自分が言うまでもなかった。本人がちゃんと『思いっきり大きくしてください』って言ってたから(笑)」

J「暗示効いてますね。ほとんど洗脳だなぁ」
T「まあそうですね。俺もまさか自分から頼むとは思わなかったです。で、奈津美の場合、片側300cc入れてもらって、一気にDカップの胸になっちゃいました。手術の前から会社は休職してたけど、Dカップの胸になっちゃったら、もう会社行けないですよ。今までの男としての人間関係もう続けられないでしょう。よくこういう話だと『女にする』って言うでしょう。でも、自分の感覚として『女にする』より『男をできなくする』方がてっとり早いし決定的だと思うんですよ。豊胸してDカップの胸になったら、もうどうしたって男の生活できないですから」

J「たしかにそうですね。決定的です。でも、300ccはきついなぁ、胸ぱんぱんでしょう」
T「うん、最初は大袈裟じゃなくメロンの半分が2つ並んでくっついてるって感じでした。腫れが引いて少し落ち着いたけど。(また写真を見せながら)今はこんな感じ、少し自然になったかな。ああ、乳首と乳輪は後から細工して大きくしてもらいました。あれ(豊胸手術)、落ち着くまでずいぶん痛いんでしょう。菜津美も痛がってはいたけど、『どうだ、そんなでっかい乳になった気分は?』って聞くと『うれしいです。こんなでっかいおっぱいになってうれしいです』って言うんですよ。まあ、よがりながらだけどね。でも、ちょうど夏に向かう季節で、でっかい胸のふくらみが半分見えるようなエロな服着て、出歩いていたから、ほんとうにうれしかったのかもしれないですね。あっ、服はね、俺が管理してるから、奈津美はそういう露出度の高いセクシーな服しか持ってないんですよ」

J「そこらへんも、詳しくうかがいたいです」
T「豊胸手術して、じきに引っ越させたんです。それまで奈津美は西武新宿線の上石神井ってところに住んでたんですけど、新宿寄りの中井に1LDKのマンション借りて。あそこらへん歌舞伎町に勤めてる水商売の人がけっこう住んでいる。そのマンションもホステスやフーゾク嬢が多い感じ。奈津美もいずれそうなるわけですからね。物件決めるときも、契約のときも、しっかりケバい化粧させてミニ・ワンピース姿で不動産屋に連れて行きました。あ、自分が保証人です。服は、引っ越しする時に、男物は全部処分。俺が立ちあって全部捨てさせました。何も残さず。Dカップの胸で着られる男物なんてないですから。以前から女装はしてたから、女物もそれなりにあったんですが、それもかなり捨てさせました。普通の女の服なんていらないですからね。で、下着から洋服から、ほとんど買い換えですよ。下着は派手なセクシー系だけ、洋服はいかにも水商売っぽい露出度の高いものばかり、これは俺も何回も買い物に付き合いました。新宿や大久保の水商売女専用の店や六本木のビザール系の店とか。だから、豊胸手術代と引っ越しと着る物の買い替えで、けっこう金かかった。150万? ああ、家具とかも買ったからもっとです。200万くらいかな。奈津美はサラリーマン時代の貯金、それなりに有ったけど、それでかなり使ってしまったはずです。つまり、すっかり女っぽい部屋に、クローゼットの中は派手なセクシー衣装ばかり、本人はDカップの胸ゆさゆさという状況。で、家賃と光熱費で月に10万以上かかるから、貯金はどんどん乏しくなる。もう嫌でも身体で稼ぐしかないわけです」

J「そういう状況を作っちゃうわけですね」
T「そう、そういう状況に嵌めちゃうわけ。そうすると、奈津美みたいな誘導されやすい性格だと、もう方向が決まってしまう。どんどん行くしかないわけですよ。結局、俺が歌舞伎町のニューハーフ・ヘルスを紹介してやって、奈津美は男性社員を退職した翌々月にはフーゾク嬢になってました。慶応出た一部上場の会社の正社員だった男が、でかいおっぱい揺らしながら、毎日、男のチンポしゃぶるのが仕事になったわけですよ」

J「やっぱり、Tさんの『趣味』のポイントはそこですか?」
T「なんで? 急に多弁になった? そのとおりです。奈津美がどんどん女になっていくでしょう。俺は女装子やニューハーフが根っから好きだから、会ってSexすれば興奮するんですよ。奈津美のアナル犯しながら射精しますよ。でも本当に興奮するのは、こうやって写真並べて菜津美が女になっていくプロセスを思い出すときなんですよ。だから、実はね、今日、今も話ながらとても興奮してるんです」

J「ちょっと話を戻しますけど、奈津美さんの会社の方は結局どうしたんですか?」
T「会社は、豊胸手術することになって、鬱病の診断書を出して休職させました。でも、Dカップの胸になっちゃったから、もうどうしよもない、退職ですよ。で、退職願に現状写真添えてね。会社に入るためのIDカードあるじゃないですか、紐で首から下げるやつ。奈津美を、もちろんしっかり化粧させて、豊胸手術したばかりのぱんぱんのおっぱい丸出しの下着姿で、男の顔写真貼ってあるIDカードを首からぶら下げて現状写真を撮ったんですよ。あ、たしか持ってきたはず・・・これです。エグいでしょう。自分としては調教プレイの一環として撮ったわけだけど、奈津美、ほんとうにこの写真を退職届に添えて郵送しました。自分は写真を撮ってプリントアウトして渡しただけなんです。『いっしょに送れ』とは言わなかった。でも、送っちゃったんですよ。奈津美の場合、なんていうか露出マゾなんです。自分が元男で女にさせられてるってことを人に知られたら、見られたりすると興奮するんですね。退職届と写真を会社宛てに投函するときにブルブル身体が震えてるんですよ。その後のベッドでの乱れっぷりはすごかったです。それで会社の方はもう何も言ってこなかったみたいです。事務的な手続きだけで。退職金は引っ越し費用になったはずです」

J「クリア・ファイルにある外出写真、これはどんな状況ですか」
T「これは新宿のほこ天ですね。豊胸手術した後の夏、たしか7月です。こういうファッション(真っ赤なチューブトップのマイクロミニ丈のワンピース)で出掛けさせるんですよ。おっぱいは半乳状態だし、ちょっと視線低かったらパンツ丸見えですよ。こっちの写真、尻の割れ目に黒いものが写ってるでしょう。これアナルプラグ付きのベルトです。こういうでかいの(最大直径2インチ=5cm)入れっぱなしなわけですよ」

J「いっしょにいて、周囲はどんな反応ですか?」
T「いっしょには歩きません。こんな露出狂の女といっしょに歩いているのを誰か知り合いに見られたらまずいでしょう。自分も社会的な立場がありますから。奈津美のマンションで着て行く服を指定した後はほとんど別行動です。もちろん菜津美が見えるくらいのところにはいますけどね。連絡は携帯(電話)です。『そこで屈め』とか『そこにいるオヤジに尻を振れ』とか指示出すわけです。周囲の反応は、そりゃあ、見られてますよ。男性からも女性からも。注目の的です。この写真のこの人(中年の男性)、振り返って見てるでしょう。露出調教って言ってますけど、もうこの頃には本人が見られることの快感を覚えちゃって・・・。嫌がるのは家を出るまでくらいで、あとはけっこう愉しんでたんじゃないですか」

J「もう強制女性化調教じゃなくなるわけですね。そうなると、Tさんは・・・」
T「だんだん醒めてきますね。ああ、こいつ女になっちゃった、俺の役目も終わりかな、みたいな感じです。露出調教の後、人目のない所で合流してラブホに行くわけですけど、奈津美は興奮してて乱れるけど、こっちは以前ほどじゃないんです」

(続く)

「調教師」インタビュー(その1) [現代の性(性別越境・性別移行)]

「調教師」インタビュー (2007年6月13日:新宿駅東口「滝沢」)

世の中には、男性を「強制女性化」させることを「仕事」や「趣味」にしている人がいる。そういう人は俗に「調教師」と呼ばれるのだが、私は2007年にそうした「調教師」のひとりにお話を聞く機会があった。

当時46歳の男性T氏。
本職は税理士で、東京多摩地区で事務所を開業している。
結婚歴はあるが3年ほどの結婚生活の後、別居の末に離婚、この10年ほどは独身生活。子供はいない。
以下、2時間弱の録音からの書き起こしである。
テーマから外れている部分は割愛し、文章は内容を損なわない程度に整えてある。
Jは調査者である私(三橋順子)、Tは語り手のT氏である。
なお、インタビューに出てくる女装者の名前「奈津美」は仮名であり、店名などは伏字にした。
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J「どうも、はじめまして。今日はよろしくお願いします」
T「いやぁ、自分の方は、はじめましてじゃないんですよ。昔、『ジュネ』で会ってるんです」

J「えっ、それは、失礼しました。区役所通り時代の『ジュネ』ですよね」
T「そうそう、10年くらい前かな。話したのは数回くらいだけど、見かけたのはもっと多いです」

J「すいません、覚えてません」
T「いいです、いいです。ほんの二言、三言でしたから。いやぁ、順子姐さんにインタビューしてもらえるなんて光栄だなぁ」

J「そんなことないです。こちらからお願いして話していただくのですから。どうか気楽にざっくばらんにお願いします。では、まず、『調教師』ということから」
T「まあ、普通はシロウトの女性をマゾ女に調教したりするのが調教師なんです。でも自分の場合は、男を女に調教するわけです。ただ、いろいろコストばかりかかって、まずほとんどペイできない、大赤字ですよ。風俗に飛ばしたって、今時、支度金、払ってくれる店なんて少ないですしね。まあ、働かせて稼ぎを吸い取るヒモみたいなことすれば別だけど、自分はそういうの好きじゃないし。と言うより、男を女にするのが面白いわけで、調教終えて、すっかり女になっちゃったらもう興味なくなるんです。調教師と言ったって、誰かから依頼されてるわけじゃないですから。競馬(の調教師)と違って誰も調教料や賞金なんてくれないですし。だから、自分としては趣味だと思ってるわけです」

J「調教師って言うより、調教趣味ってことですか」
T「そう。その方が合ってる。(写真を見せながら)姐さん、この娘、知ってますか?今、歌舞伎町の〇〇〇〇(NHヘルス)で働いてるけど、自分が2年かけて女にしました。今は〇〇って名乗ってますが、その頃は「奈津美」って名前でした。いくつに見えます? 28? もっと上、33。自分と知り合ったのが30。〇〇〇〇って一部上場の食品会社、知ってるでしょう。そこに勤めてました。大学は慶応出てるから、まあそこそこエリート。女装はだいぶ前からしていたらしいです。姐さん、よく知ってるでしょ、〇〇〇〇っていう会員制の女装クラブ。元はあそこの会員。知り合ったのはネット。メールを何回かやり取りして、ああこいつは行けるって思った」

J「なんでそう思ったのですか?」 
T「なんて言うかな、自分がしたいことがはっきりしない。方向がしっかり決められない。『女装してなにしたい?』って聞いても、『う~ん、そうですねぇ・・・・』、みたいな感じでちゃんと返事が戻ってこない。会ってみても同じような感じで、『ホテル行くかい?』って聞いても、行くとも行かないとも返事しない。でも付いてくる。依存心が強いんだと思う。仕事関係だったら『もっと、はっきり返事しろ!』とか『自分でしっかり考えろ!』って怒りたくなるタイプ。でも、自分みたいな調教趣味の人間には、いちばんいい獲物なんですよ」

J「そこらへん、もう少し詳しくお願いします」
T「調教ってね、なにも力ずくで無理矢理やるわけじゃないんです。そういうふうに仕向ける。たとえばアナルを拡張するときも、俺が無理矢理太いプラグを突っ込むわけじゃない。そんなことしたら壊れてしまいますしね。自分で極太プラグを入れるように誘導するわけです。自分でアナルを拡げるように方向付ける。暗示を掛ける? そうかも、俺、催眠術なんてできないけど、似てるのかな。たしかに『この極太プラグをいつも入れていろ』って命令はしますよ。でも四六時中監視してるわけじゃない。調教はせいぜい1週間に1度か2度で、その間はメールか電話かだから、嫌なら入れているふりしてればいいわけです。ところが、奈津美はどうもほんとうに四六時中入れている。会社行くときもアナルプラグ嵌めているわけ。最初は辛かったらしいけど、そのうちそれが止められなくなる。1ヵ月もすれば、アナル、ぱっくり開くようになってしまいます。そういう主体性がないっていうか、誘導しやすい性格ってあるわけですよ。奈津美の場合、まさにその典型だった。」

J「暗示を掛ける話、もっと具体的にお願いします」
T「姐さん、だいたいわかっていて聞いてるでしょう。まあ仕方がない、話しましょう。つまり、気持ちよくさせるわけです。奈津美は、俺と出会った時、まだそれほど性感は開発されてなかった。それをねちっこく仕込む。最初は指でアナルを拡げてこねくり回す。で、さっき言ったようにプラグで拡張していく。そうやって拡張しておいてアナルセックスを仕込む、5、6回もチンポ突っ込まれてズコズコやられたら、感じるようになりますよ。もちろん乳首の性感も開発する。アナルを犯しながら指でつまんだり、ひねったりね。アナルの快感と乳首の快感がつながるように仕込むわけです。それがどういうことか、姐さんならわかりますよね。感じ方が男じゃなくなるってことです。そうやって女の快感に浸ってアヘアへよがっているときに『どうだ、もっと気持ちよくなりたいか?おっぱいでかくすれば、もっと感じるようになるぞ』って誘いをか。すると首を縦に振りながら『します、します、もっと気持ちよくなりたいから、おっぱいもっとでかくします』って言うわけです。よがっている状態で言葉にさせる。そうするとそれがけっこう強い自己暗示になるわけです」

J「で、どんどん誘導していくわけですね」
T「そうです。女性ホルモンの注射、打ってくれる病院を教えてやって。そう西新宿の〇〇クリニックです、毎週、通わせる。ホルモンって怖いですね。おっぱい膨らむだけじゃなく、顔立ちも変わって来る。髭ですか? 髭は自分と出会う以前から脱毛に通ってたみたいですね。自分が会った時にはもうけっこうきれいでした。自分が行かせたのは股間のレーザー脱毛です。陰毛とか尻の毛とか。パイパンにさせたわけです。これは自分の趣味が入ってます(笑)」

J「注射とか脱毛の費用は誰が出しているのですか」
T「股間の脱毛は俺が出しましたけど、基本は奈津美です。自分がいっしょの時は自分が出しますが、資金援助みたいなことはしません。」
(続く)

2005年06月10日 「性転向」と「性転換」 [性社会史研究(性別越境・全般)]

2005年06月10日 「性転向」と「性転換」

6月10日(金) 一日中、雨 梅雨入り

11時半、起床。
朝ご飯(トースト1枚とグレープフルーツ半個)の後、講義の準備。

午後、短大の講義。

17時半、仕事場に戻る。
途中、東急ストアで、仕事場用のダイエット食品を購入。
お昼抜きはさすがに辛いので、さっそくコンニャク麺(磯風味)を食べる

メールチェックとお返事書き。
21時までパソコンでいろいろ作業。

22時、帰宅。
夕食は、お刺し身(ひらめ、あじ)と、しめじのお吸い物。
モロヘイヤの生姜醤油あえ。

風呂に入った後、1時頃から、2時間ほど調べ物。
昨年12月に講談社現代新書から刊行された井上章一&関西性欲研究会『性の用語集』の第2集企画の進行が決定したので、その準備。
担当項目の「性転換」の使用例を手持ちの資料から抽出する作業。

1930年代から1950年代前半くらいまでは、「性の転向」と「性の転換」が両方用いられていた。
それが、1950年代後半から1960年代にかけて「性転換」という言葉で固まってくるように思われる。
なぜだろう?
「転向」には、思想的な「転向」のニュアンスが強すぎるからだろうか?

就寝3時半。

2012年07月19日 都留文科大学で教員を解雇 [現代の性(性犯罪・セクハラ)]

2012年07月19日 都留文科大学で教員を解雇

7月19日(木)

私が非常勤講師でお世話になり「ジェンダー研究」の講義を担当している都留文科大学で、教員が解雇された。

6月末に、悪質なセクシュアル・ハラスメントで宮崎大学を懲戒解雇相当になった元准教授が、都留文科大学の文学部国文学科教授として任用されていることが判明して以来、非常勤ではあるが「ジェンダー研究」の担当教員として、関心を持ち続けていた。

(参照)2012年06月28日 女子学生の半裸写真を卒論掲載 宮崎大の元准教授
http://zoku-tasogare-sei.blog.so-net.ne.jp/2012-10-02

都留大では、まだセクハラ行為はしていないので懲戒ではなく、「試用期間中の不適格事項」発覚による解雇という形でも解雇。

宮崎大学の処分が試用期間中に発表されたことが幸いだった。
半年の試用期間が過ぎて、本採用になった後だったら、おそらく解雇は難しかっただろう。

(参考資料)都留文科大学文学部国文学科専任教員一覧 http://www.tsuru.ac.jp/department/faculty/kokubun/kyouin/index.html

ともかく、都留文科大学としては、一件落着である。

しかし、都留文科大学が知らずに(やや不用意に)宮崎大学から問題教員を掴まされてしまったのと同じパターンで、まるでトランプの「ババ抜き」のように、ババ(悪質なセクハラ教員)が全国の大学を巡っていくような事態は、被害にあう可能性がある女子学生や院生のことを思えば、有ってはならないことだと思う。

そのためには、全国の大学が協力して、悪質なセクハラ教員を締め出す連絡システムが必要だと思う。

都留文科大学も、ババを捨ててそれで良しとするのではなく、ババがまたどこかの大学の教員にならないよう、事後の対応もしっかりして欲しい。

【追記(20日)】 
都留文科大学教授が解雇された件、地元紙の『山梨日日新聞』の記事を共同通信が配信。
『スポーツニッポン』などが掲載。

【追記(21日8時)】 
『読売新聞』も詳しく報道。

【追記(8月4日) 6月末に手元に保存しておいた都留文科大学の国文学科「教員一覧」と、 現時点の「教員一覧」を対照して名前が消えている人物を探してみた。
該当者は、今年度、国語学第一演習(2)(近代語)、国語学基礎演習C、同D、国語学概論A、日本文法A、 国語学第二演習(2)(近代語)を担当していた早野慎吾(元)教授だけである。
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職員の解雇について

この度は、今年度から本学に勤務する教員について各種のニュースが飛び交い、たいへんご心配、ご迷惑をおかけしました。心よりお詫び申し上げます。

この件の経緯と本学の対応は、およそ次の通りです。ご理解のほどお願い申し上げます。

(1)平成24年6月28日(木曜)夕刻、国立大学法人宮崎大学が「宮崎大学元職員の懲戒処分相当について」を公表、その元職員はいま本学に在職しているかと学外から問い合わせがあり、初めて事情を知りました。その公表文には「元職員は、卒業論文の指導において、大学の教員としてあるまじき不適切な行為を行い、また、指導学生に対して様々なハラスメント行為を行った」「教育文化学部准教授(男性)、平成24年3月退職」と記されています。

(2)翌29日(金曜)、学長が当該教員から事情を聴いたところ、宮崎大学の処分を受けた元職員が自分であることを認め、宮崎大学に対して争っていると主張しました。7月2日(月曜)に理事会、4日(水曜)に学科会議、ついで臨時教育研究審議会を開催し、「前任校の処分と本学の対処方針」について慎重な審議を行いました。その結果、大学の基本的かつ最重要の責務である学生のための「教育環境の保全」の観点から、7月4日をもって当該教員の全ての講義(授業・ゼミ)の担当を解く(禁止する)ことを決定しました。これを学長談話「当該教員の講義の受講生へ」としてまとめ、学科長が教室で受講生に直接説明し、学生の不安と不信を軽減すべく努力しました。

(3)7月11日(水曜)、教育研究審議会において、当該教員には教育のほか学務(大学運営のための諸会議)の従事を禁止しました。大学教員の主な仕事は教育・研究・学務の3つ(ほかに社会貢献)であり、この時点で2つの役割を解いたことになります。さらに慎重に審議を進めたところ、解雇やむなしとの意向が大勢を占め、理事会へ報告しました。なお、この件については、卒業生、保護者等からも当該教員への不安が寄せられたとの報告がありました。
17日(火曜)の理事会で方針(理事会決定案)を示し、18日(水曜)の臨時教育研究審議会で確認のうえ、その直後の理事会において、宮崎大学の公式発表によるハラスメント行為は、本学の教育環境の配慮義務に照らしあわせて、公立大学法人都留文科大学職員就業規則第12 条第3項の試用期間(6ヶ月)中の条項「職務不適格その他雇用の継続に支障がある」に該当するとの判断に至り、本日、当該教員の解雇(7月31日付)を正式決定しました。

平成24年7月18日

公立大学法人都留文科大学 理事長 西室陽一
学長・副理事長 加藤祐三

pdf" target="_blank">http://www.tsuru.ac.jp/artis-cms/cms-files/20120719-144031-5104.pdf
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都留文科大、教授を解雇へ 女子学生の半裸写真問題で

都留文科大(山梨県都留市)は20日までに、文学部国文学科の40代男性教授の解雇を決めたことを明らかにした。解雇は7月31日付。前勤務先の宮崎大が6月、教授が女子学生の半裸写真を撮影し、卒業論文に掲載させたなどと公表していた。

教授は「事実無根」として、宮崎大を相手取り提訴する意向を示しているが、都留文科大は「学生や保護者に不安があり、雇用継続は困難と判断した」(総務課)としている。

教授は4月1日から都留文科大で勤務し、現在は試用期間中という。7月4日から講義やゼミの担当を外し、7月18日の理事会で解雇を決めた。

『スポーツニッポン』2012年7月20日19:47
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/07/20/kiji/K20120720003722020.html
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前任地での学生へのセクハラ理由に…教授を解雇

山梨県都留市田原の都留文科大は、文学部国文学科の40歳代男性教授を7月31日付で解雇すると決めた。

3月まで勤めていた宮崎大(宮崎市)で、学生に対するセクハラなどを理由に「懲戒解雇処分に相当」とする決定を受けていたことが理由。都留文科大は理事会で解雇を決め、19日、ホームページで公表した。

都留文科大や宮崎大によると、教授は宮崎大准教授時代の昨年夏から秋にかけ、ハラスメント(いやがらせ)行為をしたとされる。複数の女子学生の卒業論文の指導に際し、学生たちの半裸に近い写真を論文に掲載させたほか、推薦した就職先を断った学生に威圧的な言動を取ったりしたという。宮崎大は、特別調査委を設置して調査を行い、6月28日付で「ハラスメント行為で大学の名誉を傷付けた」と認定。既に退職しているため、「懲戒解雇処分に相当」と決定した。

一方、都留文科大は宮崎大の決定を受け、18日の理事会で「職務不適格その他雇用の継続に支障がある」と認定した。両大学によると、教授はハラスメントを否定しているという。

『読売新聞』2012年7月21日06時41分
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120720-OYT1T01736.htm?from=main7